夏季研修会を行いました
2019年8月5日に島根県立石見美術館で夏季研修会を行いました。
午前は「生き延びるために:みる&コミュニケーション」と題し、主体的・対話的で深い学びをどのようにとらえ、造形教育の場で実践していけばよいのかについて、京都造形芸術大学教授 福のり子氏に講演していただきました。対話型鑑賞によって①知的探究心が刺激される ②集中力と目的意識を持った観察力が育つ ③正解のない問いに取り組む力がつく ④創造的解釈ができるようになる ⑤体系的に論理的にみることができる ⑥より適切な言葉を記憶の中から呼び起こし、それらをより適切に組み立てるという作業ができる ⑦コミュニケーションの基礎が身につく ⑧多様性の受容が可能 ⑨自己対話力が身につくと、何枚かの写真を混じえて、分かりやすくお話ししていただきました。
午後からは三重野優希氏、福のり子氏のナビゲートで対話型鑑賞会が行われ、参加者は作品をじっくりと鑑賞し、みんなでしっかりと話し合いました。その中で「根拠を持って論理的に」というキーワードを意識して対話型鑑賞を楽しみました。これにより、目的である「アート作品の表面ではなく、その奥にある意味を考える」ことができたと思います。
その後は「しまねアートカード」を活用した授業体験を行いました。このアートカードは島根県立美術館と島根県立石見美術館が収蔵する64作品をカードにしたもので、これを使ってゲーム感覚で楽しく鑑賞教育を行うことができます。今回は島根県立石見美術館廣田学芸員に講師をしていただきました。アートカードを使ったゲームやその分析を通して、鑑賞の楽しさを共有できたと思います。
この研修会にはたくさんの先生方に参加していただき、大変充実した内容の研修を行うことができました。ご参加いただき、ありがとうございました。
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